着ぐるみ着用者に対する運営側の悲しい本音

毎日検索をしていると、時々ながらも着ぐるみ着用者の募集がされています。

その手の募集や、直接いろいろな運営者と会った経験から、「着ぐるみを運営している団体が求める人材」というものが見えてきます。

所有団体と現場の温度差

常々感じていることとして、私が直接関われるような、すなわち着用者への縛りの薄い着ぐるみの運営者は、総じて着ぐるみというものをあまり深く考えていないような気がしています。

着ぐるみはとりあえずそこにいるだけでいい、という思いが透けています。

現場スタッフの憂鬱

個人や小規模団体を除き、着ぐるみの制作を指示する部署と実際に現場で運営する部署は全く別である場合がほとんどです。
そして、制作を決める部署が見切り発車で着ぐるみを作ることにより、最終的に現場スタッフが割を食う形になっている例をこれまでに何度も見てきました。

いろいろなイベント会場を関係者側から見てきましたが、着ぐるみ専門に担当者を置いている団体はそう多くはありません。
自分たちの業務が忙しく、本来部外者であるはずの私に丸投げをしてきた団体も少なくありませんでした。

なにをするにもお金がかかる

着ぐるみの運営には、本来お金も人員も手間もかかります。
着ぐるみの保管から現場への運搬、着用者以外にもアテンドや管理、イベントが終わればメンテナンスや引き上げ作業。これらの作業に加え、現場には着ぐるみ以外の通常の業務もたくさんあります。

それに対し、団体元からは十分な金銭的な支給はされていないのが現状です。
団体によって差はありますが、足りない分は現場のスタッフが埋め合わせています。

そんな予算はありません!

要するに、わざわざお金を出してまで着ぐるみ着用者を雇う余裕も必要もないんですよね。
足りなければ現場の人間や、ツテを回って信頼の置けて安く済む人に頼めばそれで終わりなわけですから。

仮に予算が出ていても

人材派遣会社に流れる求人がこれでしょう。

しかし、ここで派遣されてくる人がやることは、予算ゼロの場合とそうかわりません。

「着ぐるみのプロを派遣します!」なんて書いてある派遣会社もありますが、ごく普通の派遣会社で特別に着ぐるみ指導をしているところなんかないです。
経験のある人の予定が空いてなければ、未経験者にも話がいきます。

実力≠結果の単発現場

着ぐるみ着用者にも、上手い下手というものはあると思います。
どんな運営だって、下手な人よりは上手い人に着てもらいたいでしょう。

ただ、「上手い人が着たからイベントが大成功する」というものではなく、もっと言えば「下手な人が着てもイベントは成功する」というのが着ぐるみの効果です。

たしかに元気に動いて、感情表現が豊かで、ダンスが踊れちゃったりするようなキャラクターの方が人気は出るでしょう。
しかし、ほとんど棒立ち~頑張って動いている程度の着ぐるみであっても、着ぐるみであることにかわりはありません。

しかも、いくら上手い人がいたところで、専属として雇うか永久無償ボランティアにでもしない限り、別の機会では違う人が着ることになります。
そんな相手を、わざわざ手間をかけて探す必然性はありません。

有料でよく知らない自称実力者vs無料で信頼できる素人

  • 予算に余裕がない
  • よく動けるほうがいいが、動けなくても差し支えない
  • キャラクター自体に演じるためのはっきりとした設定がない

この他にもいろんな条件はありますが、要するに「人手は足りないが、予算を割いて人を雇うぐらいなら現場の人間に任せたほうがいい」ということです。

また、素人はいつまでも素人というわけでもありません。
複数の現場をこなすうちに、着ぐるみにも慣れ、独自に設定を積み上げていけるというメリットもあります。

着ぐるみ運営担当者の本音

主に、着用者に対しての縛りがゆるい団体に対してですが。

着ぐるみなんて、誰が着ても大差ない

と、思っています。
でなければ、キャラクターの根幹に関わる着用者を、誰が来るかもわからないアルバイトやボランティアなんかにはまかせられません。

着ぐるみを着ぐるみではなく独立した意思を持つキャラクターとして考えるのであれば、不特定多数の人が着るというのはおかしいですよね。

「着ぐるみ」なのか「キャラクター」なのか

私は、上の考えを否定しません。
むしろ、大多数の着ぐるみは、本来そのぐらい気楽であるべきだと思っています。

大事なことは、着ぐるみを所有する団体内部で、それは「着ぐるみ」なのか、それとも「キャラクター」なのか、ということを明確にしておくこと。そして、それを現場レベルまでしっかりと徹底することです。

「着ぐるみ」が「キャラクター」として莫大な経済効果を生み出した例もあります。
しかし、それを目指すのなら、団体全体として相応の覚悟が必要です。

「着ぐるみ」を「着ぐるみ」として利用するのなら、それに合った運営を目指しましょう。

着ぐるみを着たい!あなたへ

先方は、あなたのことを知りません。
あなたが過去にどんな着ぐるみを着てきたか、どれぐらい着ぐるみに慣れているのか、知るすべがありません。逆に、証拠写真があったら、別の意味でマークされます。

ぶっちゃけ、不特定多数から着用者を募集している時点で、その着ぐるみを着るための技量はほとんど関係ありません。都合がよければ下手でも頼まれるし、悪ければどれだけ上手くても声がかかりません。

自身の経験を売り込む場合は、きちんとあなた自身を評価してくれるところでやりましょう。

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